【Q&A】気持ちがこもらない親孝行…意味ある?後悔しない3つの選択

手に持たれた一輪の黄色い花(タンポポ)と、緑の背景に「【Q&A】気持ちがこもらない親孝行…意味ある?後悔しない3つの選択」という記事タイトルが入ったアイキャッチ画像。

「本当はやりたくないけど、やらなきゃ…そんな気持ちのまま親孝行を続けている」「でも、何もしないで将来後悔するのはもっと嫌だなぁ」

大切な友人から、そんな複雑な胸の内を打ち明けられたことがあります。あなたも、同じような板挟みの気持ちを抱えていませんか?

自発的に「やってあげたい」というよりは、なんとなく続けている親孝行

それが「本当に意味があるのかな?」と虚しくなったり、そんな自分を責めてしまったり…。でも、大丈夫。その正直な気持ち、決して間違っていません。

何を隠そう、私自身が長年、親への複雑な思いと「でも後悔したくない」という気持ちの間で揺れ動き、自分なりの関わり方を模索してきた一人だからです。同じように悩んできた私が、試行錯誤の末に見つけた気持ちがこもらない親孝行と、自分なりに向き合っていくための選択があります。

この記事では、友人との会話をきっかけに、「気持ちのこもらない親孝行」に悩みつつも将来後悔したくないという方が、どう考え、どう行動すれば心が軽くなるのか、私の体験から見つけた「3つの選択」をシェアしますね。

この記事が、あなたの心に寄り添い、自分らしい一歩を踏み出すための、ささやかな道しるべとなれば幸いです。気持ちがこもらない親孝行でも、意味は見いだせるはず。後悔しないための選択、一緒に考えていきませんか?

目次

Q. 親孝行したいけど気持ちが乗らない…これって私だけ?(友人の悩み)

先日、ある友人からこんな相談を受けました。

「親孝行しなきゃ、とは思うんだけど、どうしても気持ちがついていかないの…」

「親に顔を見せてほしいと言われるけれど、正直、仕事も忙しいし、会いに行っても何を話せばいいか分からなくて気が重いの。そう思う自分は親不孝なんじゃないかって、罪悪感でいっぱいになっちゃうの」

友人は、心のどこかで「親の気持ちに応えたほうがいいんじゃないか」と感じながらも、それができない自分との間で板挟みになり、そんな自分を責めてしまうことで悩んでいました。

世間では「親には感謝して当たり前」「親孝行は素晴らしいこと」と、キラキラした言葉で語られることが多いですよね。でも、現実はそんなに単純じゃない。むしろ、その「当たり前」がプレッシャーになって、余計に心が重くなってしまう…。

母の日や父の日、親の誕生日といったイベントが近づくと、「何かしないと後悔するかも…でも、心からやりたいわけじゃない…

そんな風に、なんだか割り切れない気持ちになったり、それは特別な日だけじゃなくて、普段の生活の中での、例えば親の病院の付き添いや、日々の買い物の手伝いといった、ごく当たり前の「親孝行」と言われるようなことに対しても、ふと「ああ、気が重いな」「本当はやりたくないな」と感じてしまう…

そんな自分に気づいて、余計に落ち込むこともあるかもしれません。

何を隠そう、私自身も長年、そうした割り切れない気持ちを抱えてきました。子供の頃の些細な、でも忘れられない出来事や、大人になってからの親との関わりの中で感じた「あれ?」という違和感。それが積み重なって、「感謝」という言葉とは裏腹に、親孝行がどこか重荷になっていた時期が確かにあったのです。

「気持ちがこもらない親孝行」でも大丈夫!後悔しないための3つの選択と考え方

「親孝行したいけど気持ちが乗らない…でも後悔もしたくない」という複雑な悩み。

前の章では、その背景にある様々な感情や経験について、友人との会話を通して触れてきました。きっと、「私だけじゃなかったんだ」と感じてくださった方もいるかもしれません。

では、そんな割り切れない気持ちを抱えながらも、将来の自分が少しでも穏やかな気持ちでいられるように、今できること、そして大切にしたい考え方とは何でしょうか?

ここでは、私自身が長年悩み、試行錯誤する中で見つけてきた、「気持ちがこもらない親孝行」と自分なりに向き合うための具体的な「3つの選択と考え方」を、私の経験を交えながらお話ししたいと思います。

どれも「こうしなければならない」というものではありません。あなた自身が「これなら試せるかも」「この考え方なら楽になれそう」と感じるものがあれば、ぜひ参考にしてみてくださいね。

選択1:「感謝」と「親孝行(行動)」は別物と割り切る

まず最初に私がお伝えしたいのは、「感謝の気持ち」と「親孝行としての行動」を、無理に一つに結びつけなくてもいい、ということです。

「親孝行」というと、どうしても「親への深い感謝を込めて行うもの」というイメージが強いかもしれません。もちろん、それが理想ですし、心からそう思えるなら素晴らしいことです。

でも、過去の経験や現在の関係性から、どうしても素直な感謝の気持ちが湧いてこない…そんな時だってありますよね。そんな時は、無理に「感謝しなきゃ」と自分の心に鞭を打つ必要はありません。「感謝」という感情は、自然に湧き出てくるもので、強制できるものではないからです。

大切なのは、「なぜ行動するのか」という目的を、自分の中で明確にすること

もし、その目的が「将来後悔したくないから」「人として最低限のことはしておきたいから」「波風を立てたくないから」といった、「感謝」以外の理由であったとしても、私はそれで良いと思っています

私自身、かつては「感謝できないのに親孝行するなんて偽善的では?」と悩んだ時期もありました。でも、「感謝はできない。でも、将来自分が後悔しないために、できる範囲のことはしよう」と割り切って行動することで、不思議と心が少し軽くなった経験があります。

まずは、「感謝」という大きなハードルは一旦横に置いて、「行動」そのものと、その行動をする「自分なりの理由」に焦点を当ててみませんか?

選択2:「完璧な親孝行」より「今の自分にできること」を大切に

「親孝行」と聞くと、何か立派なこと、特別なことをしなければいけないように感じてしまうかもしれません。でも、私はそうは思いません。

高価なプレゼントを贈ったり、頻繁に帰省したりすることだけが親孝行ではないはずです。大切なのは、今の自分にできる範囲で、無理なく続けられることを見つけること。そして、それを「完璧」にこなそうと気負いすぎないことです。

例えば、私自身が「ただ物をあげる日」と割り切れるようになる前の話ですが、母の日が近づくと、本当にただただ苦痛でした。

過去のトラウマから、母と顔を合わせること、会話をすること自体が、とてつもなく重荷だったのです。プレゼントを渡しに行けば、どうしても母と顔を合わせなければなりません。それが嫌で嫌で、数年前までは、母が留守の時間を見計らって、品物だけをそっと家に置いて帰るという、そんなことすらありました。

それでも、「何もしないわけにはいかない」という義務感だけが心を支配していて…。そんな状態では、プレゼントを選ぶこと自体も楽しいはずがなく、ただ「任務」をこなすような感覚でした。

でも、ある時から「年に一度、何か品物を贈る。それで十分。会うのが辛いなら、無理に会わなくていい」と自分の中でハードルを思い切り下げてみました。「気持ちのこもらない贈り物かもしれないけど、何もしないで後で後悔するよりはいい」

そう割り切ってからは、驚くほど気持ちが楽になったんです。プレゼント選びも、以前のような重苦しさはなくなりましたし、心の負担も格段に軽くなりました。

他にも、

  • 「月に一度、短い時間でも電話で声を聞かせる」(これも辛ければ無理しない)
  • 「帰省は年に一度と決め、その代わり季節の変わり目にちょっとした贈り物を送る」(手渡しでなく送るだけでもOK)
  • 「一緒に出かけるのは気が重いけど、代わりに日用品の買い物代行を頼まれた時だけ引き受ける」

など、本当に些細なことでも良いのです。

「これくらいならできるかな」「これなら続けられるかも」と思えることを見つけて、それをあなたのペースで続けていく。それが、あなたにとっての「ちょうどいい親孝行」なのかもしれません。

選択3:自分の心を守ることを最優先。無理な「親孝行」は休んでもいい

「感謝と行動は別」「できる範囲で」と頭では理解していても、いざ親と向き合おうとすると、どうしても過去の辛い記憶が蘇ってきたり、心が重く沈んでしまったり…そんな時もあるかもしれません。

どんなに「将来後悔したくない」という気持ちがあっても、それによって今のあなたの心が壊れてしまっては、元も子もありませんよね。親孝行について考える上で、何よりも、そして誰よりも優先すべきなのは、あなた自身の心の健康と平穏です

過去の経験からくる心の傷がまだ癒えていなかったり、親御さんとの現在の関係性があまりにも大きな負担だったりする場合、無理に関わろうとすることで、かえってご自身が追い詰められてしまうこともあります。

そんな時は、「親孝行しなきゃ」「何か行動しなきゃ」という思いから、一度勇気を持って離れてみてください。そして、意識的に自分の心を守るための行動をとることを、自分に許可してあげましょう

例えば、

  • 親御さんからの過度な要求や、心ない言葉には、はっきりと「NO」を伝える(あるいは、心の中で境界線を引く)。
  • 会うのがどうしても辛い時期は、無理に会わずに手紙やメール、あるいは贈り物だけで済ませることを自分に許す。
  • 精神的に限界だと感じたら、一時的に親御さんと物理的な距離を置くことも考える。
  • どうしても一人で抱えきれないと感じたら、信頼できる友人やパートナー、場合によってはカウンセラーなど専門家の助けを借りる。

これらは決して「親不孝」なことでも、「冷たいこと」でもありません。あなた自身が、これ以上傷つかないように、そして心穏やかに過ごせるようにするための、賢明で、そしてとても勇気のある大切な選択なのです。

あなたの心が元気でなければ、誰かのために何かをすることなんて、本当の意味ではできませんよね。「今は無理」「今は関わる時期じゃない」「今は親孝行を休む時」、もしあなたの心がそうサインを出しているのなら、罪悪感を持たずに、その声に正直に従ってください。

そして、少しずつでも心が回復し、元気が出てきたら、その時にまた「今の自分にできること」をゆっくり探していけばいいのですから。

義務感から始めた行動の先に見えた、予期せぬ心の変化(私の気づき)

前の章では、「気持ちがこもらない親孝行」と自分なりに向き合うための具体的な考え方のヒントを3つ、お話ししました。もしかしたら、「そんな風に割り切って行動するだけで、本当にいいのかな?」と感じた方もいるかもしれませんね。

正直にお話しすると、私自身も最初は「将来後悔しないために」「最低限の責任として」という、どこか義務感に近い気持ちで親との関わりを続けていた部分が大きかったです。

「感謝」という言葉は、まだ心のずっと奥の方にしまい込んだままでした。

例えば、数年前までの私は、親の病院の付き添いも、心の底から「心配だから」というよりは、「子供として当然の務めだから」という気持ちが強かったように思います。

正直、面倒だな、と感じることも一度や二度ではありませんでした。でも、ある意味「割り切って」行動を続けるうちに、予期せぬ心の変化が少しずつ訪れたのも事実なんです。

一番大きなきっかけは、やはり親が年を重ね、以前は当たり前にできていたことが、一つ、また一つと難しくなっていく姿を目の当たりにしたことでした。

「あれ、こんなことも大変になったんだ」「あんなに元気だったのに…」と、親の弱っていく姿を見るたびに、言葉ではうまく言えないけれど、胸の奥がチクッとするような、切ないような気持ちが湧いてくるようになりました。

それは、かつて私が親に対して抱いていた複雑な感情とはまた違う、もっと素朴な、「ほっておけないな」という思いでした。もちろん、だからといって、過去の出来事が全て許せたり、すぐに心からの感謝の気持ちでいっぱいになったりしたわけではありません。

今でも、ふとした瞬間に昔の辛い記憶が蘇ることもありますし、「やっぱり苦手だな」と感じることもあります。

ただ、以前とは少し違うのは、そんな自分の気持ちを認めつつも、「でも、今の親には助けが必要な時もあるんだ」と、少しだけ客観的に、そして少しだけ優しい目で見られるようになったことかもしれません。

私自身も年齢を重ね、様々な経験をする中で、人の弱さや、思うようにいかない人生の現実を、少しずつ理解できるようになってきたからなのか、義務感から始めた行動が、いつの間にか、ほんの少しだけ温かい感情を伴うものに変わってきたのか…。それは本当に予期せぬ変化でしたが、「感謝できなくても、後悔しないように」と続けてきた行動の先に、こんな気づきもあるんだな、と今は感じています。でも、これはあくまで私自身のケースです

もしあなたが今、まだ私のような心境の変化を感じられなくても、それは決してあなたがおかしいわけではありません。人それぞれ、親子関係の歴史も、今の状況も、心の成熟のペースも違います。

無理に「変化しなきゃ」とか「感謝しなきゃ」と思う必要は全くなく、まずは前の章でお話ししたように、今のあなたの正直な気持ちを大切にしながら、「後悔しないための選択」をできる範囲で続けていく。それだけで十分、あなたは頑張っています。

いつか、あなた自身のタイミングで、何か新しい気づきが訪れる日が来るかもしれませんし、来なくても、それはそれでいいのですから。

おわりに:悩んでいるあなたへ、今伝えたいメッセージ

ここまで長い文章を読んでくださり、本当にありがとうございました。「気持ちがこもらない親孝行でも意味はあるの?」「後悔しないためにはどうすればいいの?」という、かつての私と同じように悩んでいるあなたへ、私の経験から見つけた「3つの選択と考え方」をお伝えしてきました。

いちばん大切なのは、どんな時もあなた自身の心を無視しないことです。

「親に感謝できない」
「親孝行が苦痛」

もしあなたが今そう感じているとしても、そんな自分を、責めないでくださいね。あなたは何も悪くありません。色々な経験を乗り越えてきた、頑張り屋さんのあなただからこそ、そう感じているのかもしれないのですから。

今回この記事でお話しした「3つの選択と考え方」も、決して「こうしなければならない」というものではありません

あくまで、あなたが少しでも楽に、そしてあなたらしく親御さんと関わっていくための、たくさんの選択肢の中の一つとして、心の片隅に置いてもらえたら嬉しいです。

そして、もし本当に辛い時は、一人で抱え込まず、信頼できる人に話したり、必要であれば心の専門家の力を借りたりすることも、自分自身を守り、大切にするための、とても勇気のある一歩だということも、どうか忘れないでくださいね。

もし、親子関係や家族との向き合い方について、もう少し他の視点やヒントも知りたいと感じたら、私のブログの他の記事も覗いてみてください。あなたの心が少しでも軽くなるような、何か新しい発見があるかもしれません。

この記事が、あなたの心をほんの少しでも温め、明日へ向かうための小さな勇気となることを、心から願っています。

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