頑張っても、頑張っても、『まだ足りない…』。そんな思いが、あなたの心を重くしていませんか?
「ちゃんとやらなきゃ」と自分にプレッシャーをかけすぎて、なんだかいつも疲れてしまう…。少しでもうまくいかないと、「どうして私はできないんだろう」と自分を強く責めてしまう…。
もし、そんなふうに感じているなら、それは「完璧」を求めすぎる考え方が原因かもしれません。何を隠そう、私自身も以前は「完璧にやらなきゃ!」という思い込みに縛られ、心も体もくたくたになる日々を送っていました。
この記事では、なぜ「完璧」を求めすぎるとつらくなるのか、その理由と、完璧主義の人がハマりやすい思考パターンについて、私の経験も交えながら分かりやすくお話ししますね。
この記事が、「完璧じゃなくても大丈夫かも」と心を少し軽くするためのきっかけやヒントになれば嬉しいです。
完璧主義のつらさから抜け出して、もっとラクに生きやすくなる考え方を、一緒に見つけてみませんか?
「完璧主義」ってどんなこと? (よくある特徴・こまっちゃう点)
「完璧主義」と聞くと、どんなイメージがありますか?
「まじめで頑張り屋さん」「目標が高い」といった良いイメージを持つ人もいるかもしれませんね。確かに、何かを丁寧にきちんとやろうとする気持ちや、高い目標を持つこと自体は、素晴らしいことです。
①「完璧主義」の考え方って?
でも、「完璧を目指す気持ち」が強くなりすぎると、かえって自分を苦しめてしまうことがあります。
完璧主義の人によく見られる考え方や特徴には、こんなものがあります。
- 「完璧にやること」が一番大事だと感じる
- ほんの少しのミスも許せないと感じる
- ものごとを「0点(ダメ)か100点(完璧)か」で考えてしまう
- 自分に対して、ものすごく高い目標や理想を持っている
- 他人の評価がすごく気になる
私も以前は、「ちゃんとやらなきゃいけない」「ミスはダメ」「完璧にできるまで終われない」と、いつも心の中で自分に厳しい声をかけていました。
②「完璧主義」だと、なぜつらくなるの?
完璧を目指すこと自体は悪くないのに、どうしてつらくなってしまうのでしょうか? それは、完璧主義の考え方が、知らず知らずのうちに心に大きな負担をかけてしまうからです。
- 達成感を感じにくい: どんなに頑張っても、「まだ足りない」「もっとできたはず」と、できていない部分ばかりに目がいってしまい、満足感や「やった!」という達成感を得にくくなります。「自分はまだまだだ」と、いつも焦りを感じてしまうことも。
- 行動するのに勇気がいるようになる: 「完璧にできないなら、やる意味がない」「ちゃんとできないくらいなら、最初からやらない方がいい」と考えてしまうため、新しいことを始めたり、日々のタスクに取り組んだりするハードルが、どんどん高くなってしまいます。
- 自分を責めやすくなる: 高い理想と現実の自分を比べて、「どうしてできないの?」と自分を責めてしまいがちです。ミスをしたり、思い通りにいかなかったりすると、「自分はダメだ」と自己否定の気持ちが強くなってしまうことがあります。
- 心や体が疲れやすくなる: 常に「ちゃんとやらなきゃ」と気を張っていたり、自分を責めたりしていると、心が休まりません。プレッシャーを感じ続け、心も体も疲れ果ててしまうことがあります。
私も以前、「完璧にやらなければ!」と思うあまり、やるべきことが多すぎて何から手をつけていいか分からなくなり、「どうせ完璧にできないなら、もういいや…」と諦めてしまうことがありました。
そして、結局何もできずに、「またできなかった…」と自分を責める…そんな悪循環にはまっていたのです。
完璧をめざす人が やりがちな考え方・行動パターン
次に、かつての私もハマっていた、完璧主義の人にありがちな思考・行動パターンを3つ紹介しますね。
①「完璧じゃないと意味がない」と思っちゃう (0か100か思考)
これは、物事を「完璧(100点)」か「それ以外(0点)」かで判断してしまう考え方です。
私も以前、「100%できないなら、やる意味すらない」と本気で思っていました。
- 例: ダイエット中に、たった1日だけおやつを食べてしまった。「あーあ、もう失敗だ!ダイエットなんて意味ない!」と感じて、全部やめてしまう。
- 例: ブログ記事を書いていて、9割できたけど、最後のまとめがうまく書けない。「こんな中途半端じゃダメだ。公開できない」と思って、下書きのまま放置してしまう。
本当は、少しずつでも続けることや、途中まででもできたことに価値があるのに、「完璧」にこだわりすぎると、行動を続けること自体が苦しくなってしまいます。「少しでもできたらOK」と考えてみることが大切です。
②「他の人にどう見られるか」がすごく気になる (他人の評価への恐れ)
「失敗したら、どう思われるかな…」「ちゃんとできなかったら、がっかりされるかも…」「迷惑だって思われたらどうしよう…」
そんなふうに、周りの人の評価を気にしすぎてしまうのも、完璧主義の人が持ちやすいクセの一つです。
- 例(仕事): 会議で意見を言いたいけど、「的外れなことを言ったら恥ずかしい」と思って、結局何も言えない。
- 例(趣味): 趣味で描いた絵を人に見せたいけど、「下手だと思われたらどうしよう」と不安で、誰にも見せられない。
失敗することそのものよりも、「うまくできない自分を、他の人がどう見るか」を恐れてしまうんですね。私も、他人の目を気にするあまり、新しい挑戦をためらってしまったことが何度もありました。
③「できたこと」より「ダメだったこと」ばかり見ちゃう (マイナス思考のクセ)
これは、たくさんのことがうまくいっても、たった一つのできなかったことやミスにばかり注目してしまう考え方です。
- 例: 頼まれた10個の仕事のうち、9個は時間内に完璧に終わらせた。でも、残りの1個だけ少し時間がかかってしまった。「あぁ、なんで最後の1個がちゃんとできなかったんだろう…」と、その1個のことばかり考えて落ち込んでしまう。
- 例: テストで90点を取った。でも、「満点を取れなかった」「あとの10点はどこで間違えたんだろう」と、取れなかった10点のことばかり気にしてしまう。
できたこと(9個の仕事、90点)はたくさんあるのに、それを素直に認められず、できなかったこと(1個の仕事、10点)だけを大きく捉えて自分を責めてしまう…。これでは、いつまでたっても達成感を得られませんよね。
こうした思考のクセが積み重なると、「完璧じゃない自分はダメだ」と思い込み、知らず知らずのうちに心を追い詰め、自分を責めるループから抜け出せなくなってしまいます。
では、もしこれらの「完璧主義」の考え方を少しずつ手放せたら、心はどう変わっていくのでしょうか?
「完璧じゃなくてもいいや」と思うと ラクになるのはどうして?
「ちゃんとやらなきゃ」「うまくできないと意味がない」
そんなふうに自分を縛り付けていた考え方を少しずつ緩めて、「できることから、少しずつでいいや」「完璧じゃなくても大丈夫」と思えるようになったとき、驚くほど心が軽くなり、毎日が生きやすくなりました。
完璧主義を手放すと、具体的にはこんな変化があります。
- 小さな「できた!」を認められるようになり、自分を責めることが減って自己肯定感が少しずつ育ちます。
- 「完璧にやらなきゃ」というプレッシャーが減るので、「とりあえずやってみようかな」と思えるようになり、行動するハードルがぐっと下がって物事を続けやすくなります。
- 「失敗しても大丈夫」と思えるようになることで、新しいことへの挑戦がこわくなくなり、ストレスが減ってチャレンジする意欲がわいてきます。
以前の私は、できなかったことばかり数えて、「またダメだった…」と落ち込む毎日でした。でも今は、「これだけでもできた!」と、できたことに目を向ける練習をしています。そうすることで、自然と「まあ、いっか」「次また頑張ろう」と思える瞬間が増えてきました。
このように、完璧主義を手放すということは、自分を責める思考から抜け出し、自分に優しくなるための第一歩なのです。考え方を少し変えるだけで、心は驚くほど軽くなるのを感じるかもしれません。
おわりに
この記事では、「完璧主義がなぜ辛くなるのか」とその理由、そして完璧主義を手放すことで心がどうラクになるかについてお話ししてきました。
完璧を目指しすぎると、「ちゃんとできない自分」を責めてしまったり、失敗を恐れて行動できなくなったりして、心が疲れてしまいます。大切なのは、完璧を求める考え方のクセに気づき、「完璧じゃなくても大丈夫」と自分に許可を出してあげることかもしれません。
「これしかできなかった…」ではなく、「これだけできた!」と、できたことに目を向ける。その小さな考え方の変化が、自分を責めるループから抜け出し、心を軽くするための大きな一歩になります。
もちろん、目標を高く持って努力することや、物事を丁寧にやろうとすることは、素晴らしいことです。完璧を目指すこと自体が、必ずしも悪いわけではありません。
ただ、その「完璧を目指す気持ち」が、自分を追い詰めたり、行動を止めたりする原因になっているのなら、少しだけ考え方を見直してみる価値はあるかもしれません。
今日から少しだけ、「できなかったこと」より「できたこと」に目を向けて、自分に優しくする時間を取ってみませんか? きっと心が軽くなるのを感じられるはずです。
この記事が、少しでもあなたの心を軽くするきっかけや、「自分だけじゃないんだ」と思える安心感につながれば、とても嬉しいです。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。