普段何気なく使っている「私ってこうだから…」という口癖。
実はこの一言が、あなたの可能性を無意識のうちに縛ってしまっている、
見えない「心のブレーキ」
になっているかもしれないとしたら…どう感じますか?
この記事では、
「心のブレーキ」とも言える「私ってこうだから…」という“決めつけ”の正体
や
なぜそうした考え方が私たちの心の中に生まれてしまうのかという背景
そして
“決めつけ”が私たちの日常にどんな影響を与え、どんな「もったいない事」を引き起こしてしまっているのか
について、私の経験も少し交えながら、皆さんと一緒に考えていけたらと思っています。
読み進めていただくうちに「なんだかうまくいかないな…」という思いや「生きづらさ」の輪郭が少しずつはっきりとしてきて、
「もしかしたら、私のこのいつもの口癖が原因だったのかもしれない!」
と腑に落ちる瞬間が訪れるかもしれません。
この記事が、あなたがご自身の心と丁寧に向き合い、長年抱えていたかもしれないモヤモヤの正体に気づき
「なんだ、そういうことだったのか」
と少しでも心が軽やかになるための、小さな小さなお手伝いができれば大変嬉しいです。
「私ってこうだから…」ってどんな心のブレーキ?
「私ってこうだから…」
という言葉は、多くの場合、自分自身に対する一種の「決めつけ」と言えるかもしれません。
「私はこういう人間だ」
と無意識に定義することで、それ以外の自分になる可能性や、新しい挑戦への扉を、自分で閉ざしてしまっているのです。
まるで、「この先は進めませんよ」と、心の中にそっと赤信号を灯しているようなものです。
では、具体的にこの「決めつけ」が、どのように私たちの心のブレーキとして作用するのでしょうか。
主に、以下の3つの形で現れることが多いように思います。
- 可能性の芽を最初から摘んでしまう「挑戦しないブレーキ」
「私って〇〇だから、きっと無理」と決めつけてしまうと、新しいことへの挑戦意欲はしぼみ、失敗を恐れるあまり、行動する前に自分で限界の線を引いてしまいがちです。せっかく心の中に生まれた「やってみたい」という小さな芽も、このブレーキが作動すると、花開く前に摘み取られてしまうのです。 - 成長のチャンスを無意識に遠ざける「変われないブレーキ」
「変わるなんて難しい」「自分はこういう人間なんだから、これが当たり前」と思い込むことで、成長の機会や新しい自分を発現するチャンスを、気づかないうちに避けてしまいます。もしかしたら、心のどこかで今の状態を続けることが一番楽だと感じ、変化という未知の領域から自分を遠ざけているのかもしれません。 - 自信の小さな芽を踏みつぶしてしまう「『やっぱり私』ループブレーキ」
『やっぱり私』ループブレーキ」とは、「私はこうなんだ」という強い決めつけで無意識に自分の行動を狭め、その行動が思ったような結果に繋がらなかった時に「ほら、やっぱり私だ、変われないんだ」と、さらに思い込みを強くしてしまう悪循環のこと。この堂々巡りのループが、育ち始めたばかりの小さな自信の芽を、何度も何度も踏みつけてしまうのです。
これらが、「私ってこうだから…」という言葉に隠された「心のブレーキ」の主な姿です。
まずはそのブレーキの存在に「そうだったんだ」と気づくこと。
気づつことは自由になるための、本当に、本当に大切な第一歩なんです。
「私ってこうだから…」と思い込んでしまう主な原因3つ
長年かけて無意識のうちに身についてしまった考え方のクセは、思った以上に私たちの心に深く根をおろしていることが多いです。
なぜ私たちは、自分自身に対して
「私ってこうだから、これはできない」「私にはこれが限界」
と、まるでそれが絶対的な事実であるかのように思い込んでしまうのでしょうか。
その背景には、いくつかの代表的な原因が隠れているようです。
ここでは、その主な原因を3つほど見ていきましょう。
- 原因1:過去の経験からの「すり込み」と思い込み
過去の失敗体験や、誰かに言われた何気ない一言が、心の深いところに「自分はこういう人間なんだ」という思い込みを“すり込ませる”ことがあります。例えば、子どもの頃に「あなたは〇〇な子ね」と言われ続けた経験が、大人になっても「私って〇〇だから…」という自己限定的な決めつけに繋がってしまうのです。本当は、その時だけの話だったかもしれないのに。
- 原因2:「変わること」への無意識の恐れと、「今のままの自分」がくれる(仮の)安心感
「私ってこうだから…」と自分を定義することは、実は変化への不安から自分を守り、「今のままでいい」という仮の安心感を与えてくれることがあります。新しい挑戦には勇気やエネルギーが必要で、時には心が傷つくことも。だから無意識に現状維持を選び、「だって私、こうだから」とその選択を正当化してしまうのかもしれません。
- 原因3:周りの目や社会の「普通」という物差しとの比較
私たちは知らず知らずのうちに、周りの人や社会が示す「普通」や「理想」と自分を比べてしまいがちです。特にSNSなどで目にする他人の輝かしい姿と自分を比較しては、「私なんて…」と落ち込み、「どうせ私には無理。だって元々こうだから」と自分で自分の限界を決めてしまうことがあります。この比較が、ネガティブな自己認識を強めてしまうのですね。
これらの原因は、どれか一つだけということではなく、いくつか複雑に絡み合っていることも多いかもしれません。
そして、大切なのは、これらの原因のどれかに当てはまったとしても
それは「あなたが悪い」ということでは決してない
ということです。
ただ、こういった背景があるのだということを知るだけでも、自分が抱えている
「決めつけ」
に対して、少し距離を置いて客観的に見つめ直すことができるのではないでしょうか。
「ああ、だから私はこんな風に考えがちだったんだな」と、その原因にそっと気づくこと。
それが、その思い込みの「呪文」から自由になるための、次の一歩につながっていくはずです。
「私ってこうだから…」が日常で招いている、もったいない事リスト
「私ってこうだから…」
という一見何気ない心のつぶやき、実は私たちの日常生活の中で、気づかないうちにたくさんの
「もったいないこと」
を引き起こしてしまっているようなのです。まるで、自分で自分の可能性の芽を摘んでしまっているかのように…。
ここでは、「もったいないこと」をリストアップして、一緒に見ていきましょう。
もしかしたら、「これ、私のことだ…」と感じるものがあるかもしれません。
- もったいない事1:新しい自分に出会うチャンスを逃してしまう
「私って〇〇だから無理」と決めつけると、新しい趣味や挑戦を最初から諦めがちです。その結果、自分でも知らなかった才能や新しい楽しさ、成長の機会を手放しているかもしれません。 (例:「運動神経が悪いからヨガは無理」「今さら英会話なんて…」)
- もったいない事2:心からの人との繋がりを諦めがちになる
「私って人見知りだから」などと自分を定義すると、人との関わりに消極的になりがち。もっと親しくなりたい人がいても、自分から壁を作り、大切な関係を築くチャンスを遠ざけてしまうことがあります。
- もったいない事3:「どうせ無理」が口癖になり、行動する前から思考停止してしまう
「私って〇〇だから、どうせ無理」という思考が癖になると、問題解決や目標達成の方法を考える前に「できない」と結論づけてしまいます。これでは、現状を変える行動は起こせません。
- もったいない事4:自分自身を好きになる機会をどんどん減らしてしまう
「私ってダメなところが多いから」とネガティブな自己認識を「私ってこうだから」で正当化し続けると、自分の良い部分が見えづらくなります。結果、自己肯定感が育たず、ありのままの自分を好きになる機会を失いがちです。
これらの「もったいない事」は、決して特別なことではなく、私たちの日常のすぐそばに潜んでいます。
そして、その多くは「私ってこうだから…」という、たった一言の「決めつけ」から始まっているのかもしれません。
でも、逆に言えば
「決めつけ」という心のブレーキに気づき、少しずつでも手放していくこと
ができれば、これらの「もったいない」は、新しい可能性や喜びに変わっていくはずですよ。
まとめ
今回は、「私ってこうだから…」という、
私たちの心に潜む「心のブレーキ」
について、そのブレーキが一体どんな姿をしているのか、なぜ生まれてしまうのか、そして私たちの日常にどんな
「もったいない影響」
を与えているのかを、一緒に見てきました。
「私ってこうだから…」という「心のブレーキ」は、決してあなただけが特別に持っているものではありません。
過去の経験や、知らず知らずのうちに感じていた恐れ、周りの人や社会との比較など、様々な要因が複雑に絡み合って、長い時間をかけて私たちの心の中にゆっくりと形作られていくものです。
だからこそ、その存在に気づき、仕組みを理解することは、自分自身を「ダメだ」と責めるのではなく、ありのままの自分を優しく受け入れ、ねぎらうための大切な準備運動とも言えるでしょう。
次の記事では、私が実際に試して「これは効果があった!」と感じた、「決めつけ思考から卒業するための3つの実践法」を、具体的なエピソードも交えながら詳しくご紹介しています。
あなたのその大切な「気づき」を、具体的な「できるかも!」という行動へと繋げるために、ぜひ続けてお読みいただけると、嬉しいです。
あなたの毎日が、昨日よりもほんの少しでも、晴れやかで希望に満ちた、あなたらしい笑顔で溢れるものになりますように。心から応援しています。